【1級建築施工 受験体験談⑦】R7 1級建築施工管理技術検定 一次試験の感想と問57について

1級建築施工管理技術検定一次試験は昨年度に試験傾向が変わり、今年も今までの過去問を覚えるだけでは失敗するように作られていた。

試験試験問題の難易度などが変わったわけではないが、試験問題は変更されている。
すべてではないが今までの問題では「同じ問題」が出題された。今年の問題でもなくなったわけではないが、変更されている問題が見られる。
同じ問題だけだとわかりにくいかもしれないが、選択肢が同じ問題が出題されていた。それは選択肢の文章が同じというレベルだったが、前年度は新傾向の問題を織り交ぜつつ、今年は選択肢の表現を変えていたので、試験傾向の変更はまだ続くのだろう。もう少し時間が経つまでは出題傾向の予測はつきにくいかもしれない。
しかし、問題の科目の方の出題傾向は変わっていない。コンクリートの調合など前々年度に出題された科目が今年に出題されるといったことはそのままなので、過去問題集などで山を張ることも無駄ではなさそうだ。

今年の問題の57番の問題が物議をかもしているそうだ。
たしかに速報で自己採点したときと試験元の解答で自己採点したときに点数が違うことに驚いた。
なにより、その問題が応用問題で発生してしまったのが、騒ぎの元だろう。ただでさえ、この10問の正答率を6割正解しないと不合格になるのに、試験問題がおかしいとなれば、心中穏やかではない人も出てくる。

問題は、下記の通り。(令和7年度 1級建築施工管理技術検定 第一次検定問題(午後の部)令和7年7月20日(日)より転載)

[No.57] 労働基準監督署長への計画の届出に関する記述として,「労働安全衛生法」上,誤ているものはどれか。

1.耐火建築物に吹き付けられた石綿を除去する場合は,その計画を当該仕事の開始の日の14日前までに届け出なければならない。

2.掘削の深さが10mの地山のくっさくの作業を労働者が立ち入って行う場合は,その計画を当該仕事の開始の日の14日前までに届け出なければならない。

3.高さが31mの建築物を解体する場合は,その計画を当該仕事の開始の日の14日前までに届け出なければならない。

4.積載荷重が0.25t以上でガイドレールの高さが10m以上の建設用リフトを設置する場合は,当該仕事の開始の日の30日前までに届け出なければならない。

5.吊り足場を60日以上設置する場合は,当該仕事の開始の日の30日前までに届け出なければならない。

YouTubeで速報を試験日当日19時に出した日建学院さんでは、正当を「4」とし、選択肢の「高さが10m以上」を「高さが18m以上」が正しいとした。参考にした方も多くいたのではないかと思う。

その2日後の連休明け7月22日に試験元の一般財団法人建設業振興基金のホームページにアップロードされた「●1級建築施工管理技術検定(第一次検定)の解答」(令和7年度1級建築施工管理技術検定の問題、正答肢・配点)では、「3」だった。
問題について調べると、3番の解体作業は、高さ31mを「超える」場合に届出が必要になるため。今回の31mでは不要になる。そのため、3番の選択肢は正当になる。そのため、試験元の解答は間違いではない。

では、今回何が問題かというと、4番も正解かもしれないことが問題になっている。
4番の届出必要な高さは、0.25t以上では18m以上が該当する。問題文ではどちらも同様に「以上」があるため、届出がいるものもいらないものもあるということになる。

ちなみに、日建学院さんのYouTube速報のコメント欄には、
「過去問平成27年No.69より
積載荷重が0.25 t以上でガイドレールの高さが10mの建設用リフトを設置しようとする事業者は、建設用リフト設置届を所轄労働基準監督署長に提出しなければならない。→誤」という記載があり、YouTuberで講師のひげごろさんのーチャンネル(施工管理技士の学校【ひげごろー】)でも、両方正解ではあるが、明確な正解は「3」で、「4」はグレーとしていた。

試験元が問題として間違えている可能性が出てきているのが、問題を大きくしているのだろう。
4番が正当ならば、そのことも含めて合格者をだしてほしい。

作成日:2025/07/22
改訂日:

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